ひろじ

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グロイゼルの餌

ひさしぶりの投稿です。前に投稿した作品と同じですが、前のは全部フォトショップで作りましたが、今回、コミックスタジオを使ってデジタル処理しなおしましたので、再掲します。(註:古い物は削除しました)1981年度作品。20pの短編です。例によって、登場人物に名前はありません。唯一名前があるのはグロイゼルだけ。今回はオマケの話を少々追加。仲間内で喫茶店で話していたとき、たまたま地元の同人会のイベントか何かがあった日で、見知らぬ青年に突然「スコーピオンって同人誌をやってる○○といいます。おしなさん、うちの同人誌にぜひ一作描いていただけませんか」と話しかけられ、その同人誌も見せていただきました。たまたまいっしょにいた知人がその人を知っていて、信頼できる人だと。ぼくもわりと簡単な性格をしているのでつい「長いのでなければいいですよ」と答えてしまいました。「じゃ、20pくらいで、内容はおまかせしますが、できたらおしなさんらしいかっこいいやつを。寄稿ということでよろしいですね」かっこいいやつをといわれてもどうしたらいいか困るんですが。聞いてみたら、締め切りまで二三週間しかなかったので、軽い冒険譚にしました。前から「悪いやつ」が主人公の話を書いてみたかったので、いい機会だと思ったんですね。その人から原稿のサイズを聞いたら、かなり小さいサイズで、縦横比も普通とちょっと違っていました。急いでそのサイズの原稿用紙をつくり、コンテ(ネーム)なしで、いきなり原稿用紙に書き始め、完成したのは10日後くらいでした。今見ると粗っぽい描き方ですが、わりと愛着のある作品です。たぶん、原稿が手もとに残っていないせいですね。寄稿した原稿の「寄稿」という意味を、依頼者と執筆者がきちんと同意しないまま引き受けてしまったのが失敗。依頼者は「寄稿」された原稿は返却する必要がないと考えたようで、返却されませんでした。印刷された同人誌が送られてきたので、今回の作品の原稿はその小さな同人誌をスキャンして起こしました。そういえば、他にもいくつか頼まれて寄稿しましたが、ほとんど原稿が帰ってこなかったですね。もうぼくの記憶の中にしかない作品もあります。「グロイゼルの餌」は、小松左京の「牙の時代」という中編のSF小説に「インスパイア」されて描いたものですが、すみません、ぼくが描くと、似ても似つかないものになってしまいました。SF好きな友人もいたのですが、まったく気がつかなかったといわれました。・・・まあ、ぼくだけがこっそり、そう思うことにします。

四郎1

1978年作品。47ページ。3分割してお送りします。有名な島原の乱を、反乱軍の旗印を描いた絵師山田右衛門佐からの視点で描いたもの。この視点で島原の乱を描いた作品は、当時他になかったんじゃないかな。(今もそうかもしれませんが、あまり時代小説を読まないのでわかりません)歴史的な背景をかなり調べました。結局、史実たくさん+独創(ファンタジー)ちょっぴりで作りました。山田右衛門佐を主人公に選んだのは正解だったと思っています。物語の起伏より、宗教・信仰とは何かというテーマで、精神性を優先して物語構成しました。あまり例のない時代マンガになったと思います。最近、スコセッシの「沈黙」(遠藤周作原作)を観てきたんですが、ちょうど島原の乱の後の出来事になるんですね。観終わって家人と映画のことを熱く語り合っていたら、家人から「四郎」をこのサイトにぜひ載せたらと勧められました。乗せられて取り組んでみたら、思いがけず、熱い数日間を過ごすことができました。なお、ウェブ掲載に当たって、セリフを活字にするさいに、スペースの関係でセリフを一部変更したところがありますが、それを除けばほぼ初出のままです。「沈黙」はキリスト教信者から観た神と信仰の物語ですが、「四郎」はキリスト教の外側から観た島原の乱を描いています。(登場人物は内側にいるきりしたんばかりですが、作者が外側にいるので、どうしてもそうなりますね)

太陽世代

 1980年作品。16p。太陽が赤色に膨らんでいずれ地球を呑み込もうという未来を舞台にした短編です。あまり綿密に作品の構成やテーマを考えることもなく、空に浮かんでいる巨大な赤い太陽というイマジネーションだけで描きました。仲間と作った「かるま・どぅう゛ぃ」という同人誌に掲載しましたが、原稿は当時の編集人から返してもらってなくて、紛失してしまいました。今回の原稿は冊子をスキャンして作り、画面の歪みや印刷のムラなどを修正し、フキダシを活字にしたくらいで、あとは当時のままです。主人公の服は当時原案を進めていたクロノシューター(原題アウトサイダー)の服に似ていますが、これはクロノシューターを描くときの練習をかねて服装をわざと似せたものです。内容はまったく別物ですが。この作品にでてくる女の子のデザインはわりとお気に入りなんですが、ここで使ったきりです。主役のデザインが中性的なので、もう少し対比をつけてもう少し逞しい感じのデザインにしてもよかったかな。例に洩れず、登場人物に名前がついていません。リヤカーが生きているのは、世界の終末の、救いのない物語なので、せめて物と人間との間に「共感」がある世界観にしたかったからです。「IFの世界」ですので、あまり深く考えずに楽しんでいただければと思います。

てるてる戦争